みなさま、こんにちは。ララミーレザーです。
先日、千葉県にあります柏市青少年センターにて、小学生を対象に「何に見える? エコでかわいい本革チャームづくり」を開講させて頂きました。
ワークショップを開催いたしました柏市青少年センターへは、柏市教育委員会より2019年にも一度お招き頂き、今回で2回目のご訪問です。
昨年の2020年度はコロナ禍の懸念の中、残念ながら中止となってしまいましたが、今年の開催が決まり、とっても楽しみにしていた方も多いいのではないでしょうか。無事に開催されて安心いたしました。
さて、久しぶりに伺いました、千葉県北部柏市の中心部に位置しております柏市青少年センターは、2年前と変わらずきれいな芝生の広がる、子供がのびのびと遊べる施設でした。
今回の講座の内容は、前回と同じく革の講座と作品づくりを致しました。
教室の日程と詳細
講座名:夏休みこども教室「何に見える? エコでかわいい本革チャームづくり」
講座内容:「革」の基本を学んで、レザーを使ったオリジナルのアクセサリーを作ります。
- 日付:2021年7月28日(水)
- 施設名称: 柏市青少年センター http://www.city.kashiwa.lg.jp/soshiki/280700/p002484.html
- 住所:千葉県柏市十余二3 1 3 - 9 2
- 時間:13:00~14:00
- 参加者数: 19名
- 対象:小学校1年生~6年生
当日は、夏の猛暑の中、足を運んでいただきありがとうございました。大変感謝しております。また、オリンピック開催真っ只中ということもあり、いつにも増して楽しい教室にできるよう心がけました。
夏休みこども教室とは?
柏市では、子供たちの「生き抜く力」を育むとともに「社会的自立」を促し、社会性を身に着けた人間として成長してもらうことを目的に、柏市教育委員会にて市内小学生を対象に、「夏休みこども教室」として、さまざまなプログラムを実施しております。その事業の一環として、当ララミーレザーの講座をお気に留めて頂き、例年参加させて頂いております。令和3年度では、7月27~8月2日の間、開催しています。そうそうたる講師陣が賛同しており、どの講座も専門性の高い内容でとても楽しそうです。お招きいただき光栄です。
プログラムの概要
「革」の基本を学んでから作品づくり
革のお話では、はじめに私たちが生活で使う「革」の基本を学び、それから製作をすることで、素材への関心も高めることができると考えます。
作品づくりでは、なにも下絵の無い革素材を使い、自分の中で自由にイメージをして、思いのまま形にしていくことで創造力の向上を目標としています。
また、モノづくりを通じて才能や創造性を発見できると考えます。現在、世界的に推進しているSDGsにも関連した取り組みもできるだけ易しく解説いたしました。
時間割
- 革のお話 10分
- 革の観察 10分
- チャームづくり作品製作 40分
講座の進行は、このような流れで行っていきました。
講座の内容
革のお話とクイズ
私たち人間と革との歴史を簡単に説明しました。
講座では、ワークシートを使用しながら進行し、より関心を持ってもらい取り組んでもらえました。
革のおはなしとクイズでは、自然の産物である本革のことをみんなに考えてもらい、革の基礎ということで、まずはみんなの食べているお肉、牛さんの革についてわかりやすくお話させていただきました。
それから、革がどんなものに使われているか?というディスカッションをします。
だんだん革のことを理解してきた生徒からは、さまざまな製品が出てきて、革への理解と関心の高さも伺えました。質問の中では、太鼓や靴などさまざまな製品の名称を答えていました。
科学の発展する前は、もともと革は、丈夫な素材として唯一の材料として使われてきました。しかし、現在では化成品など便利な素材が普及してきており、数少なく今では高級品として扱われています。
そして、革製品が使われている理由なども解説し、クイズ形式で話を進めていきました。話を展開していくうちに、子供たちもだんだんと革素材への関心を抱いてもらえたたかと思います。
革への知識が深まったところで、次に、実際に本革に触って確かめてもらいました。
革の観察
そして、本革を知っていただくために、みなさまに、革を「見て触って嗅ぐ」をしてもらいました。
本革は、いろいろな特徴があります。
なので、匂いをかいだり、ひっぱったり、こすってみたり・・・思い思いに観察してもらいます。
じっくりと観察することで、天然素材への関心をもってもらいました。
それぞれの違いを意識しながら見て触って嗅ぐことで、感覚を研ぎ澄まし、より繊細な神経を使い革の特徴をとらえてもらえたと思います。そして、より天然素材への関心をもってもらいました。
普段何気に見ている革でも、なかなかこうしてじっくり見る機会が無かったのことで、とても喜んでいただけました。
本革チャームづくり
そして、いよいよ作品の製作です。
このワークショップの主旨は、「さまざまな形の革に、それぞれ想像して描く」という児童の潜在的にある創造力(アート)を引き出すというユニークな工作教室です。
さっそく、子供たちへ、作品づくりの進め方を説明します。
はじめは色も無く、形もばらばらの革。そして、下絵の無い革素材を使うことで、自分の中で自由にイメージをして、思いのまま形にしていきます。そうすることで、創造力の向上を目標とし、また、モノづくりを通じて才能や創造性を発見できると考えています。
まずは、たくさんある革から、いろんな形を見て選ぶことから始まります。みんな、さまざまな形の革を見てイメージをふくらませます。自分にピンときた形を選ぶところが、良い作品づくりの一番のポイントです。迷いがあると、なかなか先に進まないことも 。そんな時は、「みんな、なんでもよいのでに自由に書いてくださいね~」と声を掛けると手が動き始めます。
みんな、次々と自分の潜在しているイメージと重ね合わせて描かれていく工程が繰り返されていき、さまざまな形の革を見てイメージをふくらませます。
こども達も、先ほどの20分間のお話のなかで楽しく革を学べたので、革への好奇心が増しているように感じます。革のことを真剣に考え、素材に対しての知識がついてきたので、作品作りにも熱が入るのでしょうか。
発表会
わきあいあいとあっという間に約20分ほどしたところで、みんなに声掛けを。出来た子から順番に、講師が作品に穴をあけてボールチェーンを付けて完成です。
どの作品もひとつひとつ、個性があり、大人では発想できないような作品が出来上がりました。同じものが2つと無い作品たちです。このような作品に出合えることも、「なにに見える?」ワークショップの醍醐味かと思います。
経験や知識の新しい子供ならではの素晴らしい芸術ともいえる作品。どれも、子供たちの潜在する能力にびっくりするワークショップになり、みんなの、世界に一つの作品出来上がりました。
あとがき
今回、柏市青少年センター「夏休みこども教室」での開講ができ、とても嬉しく感じております。
昨今のコロナ禍に伴い大変な状況と察しますが、体験が出来る環境を整え、みんなの学びの場所を確保していただけるのは、子供たち含め喜んでいる方も多いいかと思います。今回それを象徴するかのように、募集人数20名に対する応募人数が約190名と大きく上回る結果となり、とても驚いたのと同時に、楽しみにされた方には恐縮な次第です。
講座では、はじめどのくらいこどもが革のことに興味を持ってもらえるか心配でした。今回、1年~2年生など低学年生も多かったことと教室の密対策により親御様は別室での待機ということで自身も、はじめての環境ということもあったからです。
しかし、そんな心配をよそに、みなさん一直線なまなざしにでとても真剣に聞いていただき、話に熱が入ってしまいました。お話が終わる頃には、みんな革の基本知識も身についており、最後には質問も飛び交うこともありました。
作品は、毎度のことながら、こどもの発想力には頭が下がるばかりです。作り方を簡単に説明すると、すぐに意図を飲み込んでもらい、みるみるうちにすばらしい作品が出来上がっていきました。
ひとつひとつ、個性があり、経験や知識の新しい子供ならではの、大人では発想できないような作品の数々。どれも、子供たちの潜在する能力になんとも驚きを感じるワークショップでした。
いつか、受講してくれた子供たちが大人になって、この作品を見たときに、この日のことを思い出してもらえると嬉しいです。