オールドアメリカの製法はモノづくりの原点にある
ビンテージに見れるように、ハンドクラフトは、手間をおしまず作る長い工程が存在し、それは価値のある製品を作る為に必要な事です。
その結果、量産品に比べて長く使えて信頼性が高く、いざという時に修繕しやすい事に役立ちます。
価値を生み出す製品は、追及された製法から生まれる
街中に「同じモノ」があふれる現代社会・・・。 生産工場では、「コスト削減」や「生産効率」を優先した大量生産のモノづくりが主流になっています。では、クラフトマンシップとは何でしょうか??
ララミーは、クラフトマンシップとは、価値のあるモノを作り、使う人に価値を創造する事にあると考えます。
一方で、それは実際、大量生産とは逆の工程を踏む必要があります。
つまり、ひとつひとつの材料にこだわり、おしみなく時間をかけて製作する事を意味します。
繰り返しますが、「良いモノ」とは、手間をおしまず追及していくことから生み出されるのです。 これは、芸術の分野にも共通することでしょう。
長く使う程に価値を生み出す製品は、革や材料、道具まで細かく追及された製法から生み出されます。
その為には、一枚の革から、ひとつの製品が完成するまでに、とてもたくさんの工程があります。
そして、ここからは工房での製作工程をほんの少しご紹介いたします。
- デザイン
- 型紙製作
- 革の選定
- トレース
- 裁断
- 革漉き
- 縫製
- 補強
- 磨き
- 仕上げ
キーホルダーなど、どんな小さな革製品でも、このたくさんの工程をへて完成します。
こうして、一枚の革から職人の手によって形になり、ショウケースに陳列されているのです。
ララミーでは、数年先まで使ってもらい、それでもあなたに感動を与える「クラフトマンシップ」で製作に打ち込んでいます。
ーーーーーーー◆1860年代の製法◆ーーーーーーー
ララミーでは、価値のあるモノづくりにコンセプトを置いた結果、1860年代の「オールド・ウェスト」の (Old West) の製法で製作しています。
それは、カウボーイの馬具に用いられたサドルステッチ、カービング(打ち印)などの馬具作りの技法として用いられたレザークラフト製法です。
その技法から、カーボーイや日常の道具として技術が広がったお言われております。
このような背景から、一部の布製品を除き、全てのアイテムがミシンを使わない「手縫い」で当時のステッチを表現しています。
1860年、機械化の進んでいない「オールドアメリカ」の時代とは・・
1860年代・・この西部開拓時代は、職人がよりいかに品質が優れているかだけを競っていたクラフトマンシップが宿っていました。それは、現代のように生産コストや作業工程など、ギリギリまで抑える大量生産の方法とは真逆になります。でも、こうしたアナログ時代の味わいなどは、製品にはっきりと現れます。パッと見た目は同じ製品でも、時代によって「ものづくり」は大きく変化しているのです。
ステッチ stitching
革製品の特徴のひとつ。そう、ステッチ(縫い)
ララミーでは、縫製の手法を「手縫いとミシン縫い」の良い部分を使い分けておこなっています。
それは、双方の良い部分を適材適所で使い分け、より良い製品を製作できることにつながります。
◆手縫いは信頼性が高く修繕もしやすい◆
革の部分の製法に「手縫い」を採用しています。
手縫いは、一針一針縫っていくので、どうしても時間がかかってきます。
なんと、ミシンで縫う10倍ほどの時間がかかります。それにもかかわらず、ララミーが手縫いを選ぶには理由があります。
手縫いは「一針一針」が手作業。ひとつのアイテムに手間も時間も掛かります。
しかし、機械で縫うより丈夫で信頼性が高く、長く使う上で修繕しやすい最大のメリットあります。
手縫いでは裏表同じ太さの糸となり、どちらから見ても波縫いのようになり、とても美しい縫い目になります。これは、馬具でも使われる「サドルステッチ」という製法技術になります。
サドルステッチは、蜜蝋を引いた糸の両端に針を付け、革に穴を開けてから交互に2本の針で縫いあげていきます。
革に糸を締めこむように縫い進めるので、縫い上がるととても丈夫な縫い目になります。
手縫いの場合にはこのように表裏交互に縫う仕組みなので、糸が貫通していて一部がほつれても全てほどけ無いという利点があります。
ミシンの場合には上糸が下糸をすくって縫う仕組みで表裏に糸が貫通していないません。なので、一部の糸がほつれると次々にほどけてしまうという欠点があります。
なので、ララミーでは、サドルステッチをバッグの持ち手や、頻繁に開閉をするなど、おおきく負荷のかかる部分で行っています。
◆ミシン縫いは細かくて美しいステッチ◆
ミシンは産業革命入以来、非常に重要な機械でした。
ミシンという日本語自体、Sewing Machine、つまり「縫製機械」の機械(マシーン)の部分がナマったものであることからも、当時は機械として最重要で、もっとも身近なものであったことがわかると思います。
紡績、縫製と言った分野は、当時の花形産業だったのです。(この翌年、1885年には歴史家たちから「名実ともに世界最初のオートバイ」とみなされている車体がドイツのダイムラーによって開発され、走行しています。)
ララミーの使うミシンは、厚ものを縫う専用のヤクモ製の工業ミシンです。
1930年代のデニムなどに施される、細かくて美しいステッチを表現する為に素材、カラーを合わせて使用します。
◆すき機 Skiving Machine◆
実は、革製品を製作する時には、革の厚みはとても重要です。
すべて同じ厚みで作ると、重なる部分は厚くなって必要以上に重く大きくなってしまいます。
そこで、革漉き技術を使って、パーツごとに重なる部分や曲がる場所を薄く加工しています。
その結果、ふっくらと柔らかい印象に仕上がります。
そして、厚い革でも持ちやすい製品を作ることが可能になっています。
機械では、革職人ご用達の日本製ニッピー製漉き機を完備。
これにより正確かつ綺麗な仕上がりを実現しています。
結果的に量産品に比べて長く使えて信頼性が高い
当店の製法は、いかがでしたでしょうか!?
実は、キーホルダーひとつ取っても、様々な工程を経ているので、 カービングキーホルダーともなると、1個製作するのに3時間程かかる事もあるのです(汗)
でも、ハンドクラフトは価値のある製品を作る為に必要な工程であり、その結果、量産品に比べ丈夫で信頼性が高くなり、あなたの長く使うアイテムを修繕しやすい事に役立っています。