先日、お財布のメンテナンスのご依頼を承りました。
まことにありがとうございます。
メンテナンスしたお財布は、ララミーで2018年6月5日製作のヌメ革ミドル2つ折り財布。
ですので、およそ2年の月日を経ております。
とても艶やかな良い光を放っております。
製作時にオーナー様のご要望で、ナンバーをカードホルダー内側に焼き印してあります。
ロットナンバー、MW00NAタイプです。
また、これにより製造年月日も特定できます。「18F05」とは、2018年6月5日製造の略式となっています。
LARAMIE 2018年製 ミドルウォレットとは・・・
現行品との比較
2020モデルの現行品との比較です。
新品と比較すると、本革ならではの経年変化がよくわかります。
ヌメ革は、現行と同じ極上の2mm厚のヌメ革を使用しております。
長く使っていただいており、濃い色に変化しておりました。
現行は、表の切り返しの部分が変更になっています。そして、留め帯のオプションも付けられるようになっています。
糸は、2019年まで「ナイロン糸」だったものが、現行ではストックで「麻糸」となっております。
ヌメ革を2年間使用した経年変化とは
こちらのはウォレットは、2016年にご購入いただき、その後約2年のご使用ですが、すでに角が取れ馴染んでおります。
ポケットの形に内側に添って丸みを帯びたシルエットは、パリッとした新品よりも優しい印象です。
かすかなひび割れも本革を意味する表情。私はこれが大好きです!
そして、ナイロン糸の縫製は、革のエイジングとともに、糸とのコントラストが浮かび上がり、無骨な印象に。
自然と内側に沿っていくステッチ。これが、全体に丸みが出てくる正体です。
ヘリとコパ部分(周りの端っこの事)も使うほど艶が出て、革が引き締まっていく印象です。
また、いつも手に触れる部分なので、触り心地もなめらかで手になじんでいます。
あめ色に変化して新品の時の薄いベージュからの変化は想像ができません。
年月とともに、風合いも増してきて、時がたつほどに味が出てきているようで、とても気に入っていました。
メンテナンスと補修
メンテナンスでは、全体にワックスを塗布してブラッシングいたしました。オイルは、天然成分オイルのシュプリームワックスです。
毎日、オンオフ共にご使用頂いており、糸のほつれや伸びもありましたので補修させていただきました。
最後に、メンテナンスの日付「2020-03-20」を焼き印いたしました。
また新たな生活を、この財布と共に歩んでいきます。
持ちものをしっくり包み込む
お仕事とプライベートでオールインワンでお使いになっているとのこと。それもあり、常に50枚程カードが収納できるお財布を探しておりました。
そこで、ララミーのミドルウォレットと出会って、お使いになられました。
はじめはカードの多さにお財布もビックリして大きく膨らんでおりましたが、そこは本ヌメ革。
ヌメ革の可塑性を活かし、使ううちにオーナー様のカードや収納をしっくり包み込みキレイに収納できるように変化していきました。
ご使用の感想は・・
2年間毎日ご使用になったオーナー様から、
「ミドルの大きさと収納がちょうどよくとても重宝している」
「ヌメ革は初めてですが、自分の形と色に変化していくの楽しい」
とのコメントを頂きました。
お財布の選び方って、とても楽しいです。
使い心地はもちろんですが、革の種類の違いでもこんなに違ってくるんですね!?
わたしとしても、「お財布のありかた」をあらためて知る貴重な経験をいたしました。
ありがとうございました。
現行モデル[2020MW00NA]の紹介はコチラ