みなさま、こんにちは。ララミーレザーです。

先日、埼玉県小川町竹沢公民館にて「初めてのレザークラフト キーホルダー作り教室」を開講させて頂きましたのでご紹介いたします。

小川町でのレザークラフト教室の開講は今回初めてでした。

訪れた小川町は、和紙が有名で、中でも国産楮(こうぞ)だけを使用した「細川紙」の製造技術は、国から「重要無形文化財」の指定を受けています。

出典:小川町HP

また、こどもの遊びスポットでは、仙元山 見晴らしの丘公園や、プラネタリウムのある小川元気プラザもあります。

合宿や学校の林間学校などでも使用される馴染みある施設です。

そんな小川町にある竹沢公民館は、川のほとりの自然豊かな場所にあります。カルチャー教室など習い事にとても良い環境で、普段は地域の交流の場所としても広く活用されているようでした。

それでは、講座の内容のご紹介をいたします。

教室の詳細

講座名:2020小川町公民館講座 初めてのレザークラフト~オリジナルキーホルダー作り~

講座内容:レザー(革)を使って、刻印や焼き文字手法を施し、自分だけのオリジナルキーホルダーを製作します。

  • 日付:11月 13日(金曜日)
  • 時間:午後1:30~ 4:30
  • 施設名称: 竹沢公民館
  • 住所:埼玉県比企郡小川町大字勝呂799番地
  • 参加者数: 定員 6名
  • 対象:大人
  • 必要なもの:木づち、筆記用具、デザイン案、汚れても良い服装

当日は、コロナ感染対策などお手間のかかる中、足を運んでいただきありがとうございました。大変感謝しております。レザークラフト教室での感染対策方法といたしましては、なるべく受講生同士の道具の共有が少ない 内容で、少人数での教室で出来るよう配慮いたしました。

また、お申込みも予定より多くのご応募を頂き、より楽しい教室にできるよう心がけました。

 

プログラムの概要

「革」の基本を学んでから作品づくり

ララミーレザーでは、革のお話ではじめに私たちが生活で使う「革」の基本を学び、それから製作をすることで、素材への関心も高めることができると考えます。

作品づくりでは、なにも下絵の無い革素材を使い、自分の中で自由にイメージをして、思いのまま表現することで創造力の向上を目標としています。

また、モノづくりを通じてコミュニティの形成や、技術の習得などを目指せたら嬉しいです。

時間割

  1. 革のお話 15分
  2. 革の観察 15分
  3. キーホルダーづくり作品製作 120分(休憩含む)

講座の進行は、このような流れで行っていきました。

 

基礎的な革のお話

人間と革との関わりを歴史を紐解き解説。革の本質を知っていただいてからのメンテナンスのアドバイスもいたしました。

講座では、ワークシートを使用しながら進行し、より関心を持ってもらい取り組んでもらえました。

クイズ形式の革のお話では、自然の産物である本革のことをみんなに考えてもらい、革の基礎ということで、まずはみんなの食べているお肉、牛革についてわかりやすく解説させていただきました。

それから、革がどんなものに使われているか?というディスカッションをします。

だんだん革のことを理解してきた受講生の方からは、私も知らなかったような製品が出てきて、革への理解と関心の高さも伺えました。

 

科学の発展する前は、もともと革は、丈夫な素材として唯一の材料として使われてきました。しかし、現在では化成品など便利な素材が普及している中で、今では高級品として扱われていることにも、すでに認識している方が多く見受けられました。

革への知識が深まったところで、次に、実際に本革に触って確かめてもらいました。

革の観察

本革製品を知っていただく為に、まず、みなさまに、本革と人工皮革を手に取っていただきました。革は、いろいろな特徴があります。「見て触って嗅ぐ」ことで、改めて違いを感じて頂く事が出来たのではないでしょうか。

それぞれの違いを考えて頂くことで、感覚を研ぎ澄まし、より繊細な神経を使い革の特徴をとらえてもらえたと思います。そして、より天然素材への関心をもってもらえたかと思います。

普段何気に見ている革でも、なかなかこうしてじっくり見る機会が無かったのことで、とても喜んでいただけました。

メンテナンス

 

ヌメ革で作品を作っていただく上で、いくつか注意点とお手入れの方法を解説いたしました。

ヌメ革の特徴は、吸水しやすい点と、そして、最大の特徴である「経年変化」についても触れさせていただきました。

 

キーホルダーづくり

 

そして、いよいよ作品の製作です。

このワークショップの主旨は、初めてレザークラフトを体験する人向けの教室ということで、レザークラフトの醍醐味でもあります「彫刻と縫製、磨き」を体験できるキーホルダー製作をすることとなりました。

まずは「彫刻と刻印」の手順を解説していきます。

今回、革の形はあらかじめ切り取ってある所からはじめました。そこから、講座の前に下絵を書いて頂いており、それを参考に革素材にイメージの下書きを乗せていきます。

そして、イメージにあった刻印を押していただき、裏面には電気ペンを使用した焼き文字でデザインしていきます。

先に30分ほどのお話のなかで楽しく革を学べたので、革への好奇心が増しているように感じます。革のことを真剣に考え、素材に対しての知識も増えたことで、作品作りにも良い効果があるかと思います。

次に、縫製です。レザークラフトで定番のクロスステッチの縫い方を解説いたします。

 

初めに、革の縫製は、縫う場所へ最初に穴を開けておく必要があるので、トントンと菱目打ちで縫い付ける穴を開けていきます。次に、2本の針に糸をセットして行きます。セットする場面では、糸の固定法など比較的難しい作業だった為、長く時間をとって解説いたしました。糸のセットが終わりましたら、左右交互に針を入れていき縫い付けて行きます。

 

完成

完成に近づくと、皆さんで教えあったりする場面もあり、わきあいあいととても和やかな雰囲気になりました。

革の素材もそうですが、どの作品もひとつひとつ、製作した方の個性があり、同じものが2つと無い作品たちです。このような作品に仕上がりました。

 

あとがき

 

今回、初の小川町でのレザークラフト教室の開講ができ、とても嬉しく感じております。

昨今のコロナ禍に伴い大変な状況と察しますが、体験が出来る環境を整え、みなさまの集の場所を確保していただけるのは、私含め喜んでいる方も多いいかと思います。

講座では皆様に革のことに興味を持ってもらえるか心配でした。それは今回、レザークラフト未経験の方も多く、キーホルダーという比較的難しい技法にもチャレンジすることもあったからです。

しかし、そんな心配をよそに、みなさん一直線なまなざしでとても真剣に聞いていただき、話に熱が入ってしまいました。お話が終わる頃には、みんな革の基本知識も身についており、最後には質問も飛び交うこともありました。

製作の場面では、作り方を説明するとすぐ理解していただき、今後の作品も楽しみになることもありました。皆様の技術の習得の速さと、作品の素晴らしいセンスに驚きを感じるワークショップでした。また、機会がありましたら、ご一緒させていただけると幸いです。

そして、作品を長く使っていただき、またこの作品を見たときに、この日のことを思い出してもらえると嬉しいです。