「なに?に見える??」 さまざまな形の革からつくるレザーワークショップ講座
特別支援学校にて「なに?に見える??」 レザーワークショップをさせて頂きました。
今回の開催場所の本庄特別支援学校は、埼玉県本庄市にあります。
当日は、午前中の開講ということもあり、学校では朝の運動の真っ最中!
生徒の元気な姿をかいま見れ、大変貴重な体験をさせて頂きました。
そんな慌ただしい中、歓迎していただき、ほんとうにありがとうございました。
開催の詳細
日程と場所
日付:2019年1月22日
施設名称: 本庄特別支援学校
住所:埼玉県本庄市
時間:AM10:00~AM11:00
参加者数: 7名
対象:高等部
講座名
「なに?に見える??」 さまざまな形の革からつくるレザーアート講座
講座内容
「革」の基本を学んで、レザーを使ったオリジナルの作品を作ります。
はじめに私たちが生活で使う「革」の基本を学び、それから製作をすることで、素材への関心も高めることができます。
作品作りでは、なにも下絵の無い革素材を使い、自分の中で自由にイメージをして、思いのまま形にしていくことで創造力の向上を目標としています。
また、モノづくりを通じて才能や創造性を発見できると考えます。
そんな、学びあり工作ありの楽しい講座となりました。
講座とワークショップの時間割はこのようになっています。
スケジュール
わたくし、今回こちらではじめての講演。
事前に、担任の先生より児童へアナウンスして頂いていたようで、生徒から今日を楽しみにしていたとの声をいただきました。
そして、今日作る作品は、卒業制作としての意味合いもあるそうで、良い作品ができたらと力が入る次第です。
はじまり当初、どのくらい生徒が革のことに興味を持ってもらえるか心配でした。
しかし、みなさん一直線なまなざしにでとても真剣に聞いていただき、逆にとっても緊張してしまいました。
早速、講座を進めていきます。
「それでは、みんなに質問です。革は何に使われているか知っている人いますか?」
っと、わたしからの質問。
さっそくこんな答えがでてきました。男子生徒から
「ジャンバー!」
という答えがいきなり出たのでびっくりです。革ジャンっとシブい答えが出るなど、さすが高等部です。
ディスカッションをしていたら進めているうちに、はじめはみんな少し緊張いたしましたが、だんだんと打ち解けていきました。
革ってなあに??
皮から革へ
革の基礎ということで、まずはみんなの食べているお肉、牛さんの革についてわかりやすくお話させていただきました。
それから、革がどんなものに使われているか?というディスカッションをします。
だんだん革のことを理解してきた生徒からは、さまざまな製品が出てきて、革へのりかいど理解と関心の高さも伺えました。質問の中では、太鼓や靴などさまざまな製品の名称を答えていました。
革の使われ方
そして、そのあと、私たち人間と革との歴史をかんたんに説明します。
もともと革は、雄一の素材として使われてきましたが、現在では化成品など便利な素材が普及してきており、数少なくいまでは高級品として扱われています。
話を進める中で、生徒もだんだんと革素材への関心が高めていったところで、実際に本革に触って確かめていただきます。
革を観察してみよう!!
本革を知っていただくために、みなさまに、革を「見て触って嗅ぐ」をしてもらいました。
本革は、いろいろな特徴があります。水にぬらしてみたり、ひっぱたり、こすってみたり・・・
思い思いに観察してもらいました。
それぞれの違いを意識しながら見て触って嗅ぐことで、感覚を研ぎ澄まし、より繊細な神経を使い革の特徴をとらえてもらえたと思います。そして、より天然素材への関心をもってもらいました。
普段何気に見ている革でも、なかなかこうしてじっくり見る機会が無かったのことで、とても喜んでいただけました。
作品づくり
そして、いよいよ作品の製作のに入ります。
ララミーレザーのワークショップ「なにに見える??」
さて、メインのワークショップの主旨をもう一度ご紹介。
ワークショップは、「さまざまな形のヌメ革に、それぞれ想像して描く」
という児童の潜在的にある創造力(アート)を引き出すというユニークな作業になっています。
はじめは、色もついていない、形もばらばらの革。
そのなにも下絵の無い革素材を使い、自分の中で自由にイメージをして、思いのまま形にしていきます。
そうすることで、創造力の向上を目標とし、
また、モノづくりを通じて才能や創造性を発見できると考えています。
それでは、お絵描きをスタート!!
さっそく、初めに生徒たちへ、お絵描きの進め方を説明します。
生徒たちも、先ほどの30分間のお話のなかで楽しく革を学べたので、革への好奇心が増しているように感じます。
「みんな、思い思いに自由に書いてくださいね~」
革のことを真剣に考え、素材に対しての知識がついてきたので、作品作りにも熱が入ります。
みんな、さまざまな形の革を見てイメージをふくらませます。
次々と生徒の潜在しているイメージと重ね合わせて描かれていきます。
生徒たちは、はじめ革を手に取った瞬間から、みんな迷いなくどんどん書いているようでした。
わきあいあいとあっという間に約20分ほどしたところで、みんなに声掛けを。
出来た方から順番に、作品に穴をあけてボールチェーンを付けて完成です。
みんなの、世界に一つの作品出来上がりました。
発表会
最後に、作品発表会を行いました。
革をみて「葉っぱに見えた」というえんじ生徒や「魚」、「ペンギン」などいろいろなモノが浮かんでいるようでした。
そして、今回特に印象的だったのは不規則な形の革を見て、なんと「三重県」と言った生徒がおりました。
確かに、比べてみると形や位置関係など非常に似ています。
事務所に戻って、改めてビックリした作品です。
こちらの生徒は、聞いてみると普段から地図を見るのが好きだと言っていました。
このような作品に出合えることも、「なにに見える?」ワークショップの醍醐味かと思います。
ひとつひとつ、個性があり、大人では発想できないような作品が出来上がりました。
経験や知識の新しい子供ならでわの素晴らしい芸術ともいえる作品です。
どれも、子供たちの潜在する能力になんとも驚きを感じるワークショップでした。
大人になって、作品を見たときに、この日のことを思い出してもらえると嬉しいです。